解決策を一緒に考えてくれる事務所 (特許のご依頼)

(合同会社KOFU様/東京都)

テーマパークなどの樹木を元気にするための土壌改良の事業などを展開しおりますが、土壌改良に用いる器具や方法に関する特許を取得するのにこれまで苦労してきました。最初の出願は10年ほど前でしたが、そのときは特許を取得できませんでした。1年少し前の2回目の特許出願では、形状や構造をかなり特定することでようやく特許を取得できました。

その後、海外の事業展開について現地の協力者の目途もつき、現地では別の素材を利用して同様の作用を発揮する土壌改良器具の開発を行うことにしました。そんな中、知財や国際案件を手掛ける長友国際法律事務所という事務所があることを知り、所属する常本弁理士に相談することになりました。

そこで、「まずは、現行製品と、新しい素材で開発する将来の製品の両方をカバーする国内特許を取得してほしい」と打診したところ、常本弁理士から「10年くらい前の最初の出願内容のエッセンスと、2回目の出願の現行製品をカバーする特許をさらに広げた特許と、将来の製品とそれをさらに広げた特許、のすべて包含する特許を取得できるようにしましょう」という思いがけない提案をいただきました。

私としては「すでに公開済みの10年前の特許出願がじゃまになるうえに、2回目の出願でようやく取得した現行製品の特許をさらに広げたうえで、さらにまだ開発途中の将来の製品をさらに広げた特許をすべてカバーする特許を取得することなんて、本当にできるのだろうか?」と半信半疑でしたが、その言葉を信じて一緒にがんばってみようと思いました。

特許の出願書類を作成しているときも、技術内容について確認や相談のメールや電話を頻繁にいただきました。

面談の数日後には、取りたい権利の内容である特許請求の範囲の草案を送っていただきました。

 また、当時、私は海外進出の準備のため、現地の事業者との打ち合わせで、しょっちゅう海外出張しており不在がちでしたが、メールやお電話で進捗を確認できたので、安心してお任せすることができました。

常本弁理士は、当社の土壌改良器具や方法が土壌改良にどのように効果を発揮するかを、大まかに把握するとともに、器具の作用を効果的に説明するために土中細菌の活動に関する論文などを丁寧に調べて、審査官に土壌改良器具の効果やすばらしさが伝わるようにいろいろ工夫してくれたことも嬉しく思いました。その分、当社の担当者(樹木医)には、実験内容をまとめて連絡するなど負担もかけましたが、良い出願書類になったと思っています。

あと記憶に残っているのが、海外の技術者と改良アイデアを練っているときに、常本弁理士からお電話をいただき「現行製品のある部分の作用について、現地の素材を用いた場合にこういう改良案が考えられるのでどうか」という提案をいただいたのですが、まさに、現地で技術者と検討していた内容と同じで、びっくりしたことです。

いちいち細かい内容を説明しなくても、常本弁理士のほうでいろいろ調査を重ね、発明の幅が多面的に広がるように考えていただいたのは助かりました。

その結果、これまでの現行製品と将来展開する製品の両方をカバーするとともに、他社の模倣を阻止する幅の広い特許を取得できました。その後、PCT国際出願もしていただき、国際調査でよい結果が出ていますので、今後の海外展開もスムーズに進められそうです。

事業展開のよきパートナー(特許、商標のご依頼)

(認定NPO法人ふまねっと様/札幌市)

認知症の予防や改善を目的として50センチ四方のマス目でできた大きな網を床に敷き、この網を踏まないように運動するプログラムを開発して全国に展開していますが、人の行為を含むためか、なかなか特許を取得することができませんでした

最初に出願したのは今から10年以上前でした。この時は、自分たちで明細書を書いていたこともあり、拒絶査定を受けました。その後、別の特許事務所に依頼したものの、2年かかっても結局特許を取得できませんでした。

 今回、常本さんに相談したときに、過去の出願内容を一目見て、私だったらこのように特許請求の範囲を書くと説明していただき、その場でそういう書き方をして特許になっている出願がないかを特許庁のサイトで検索して見せてくれました。

事前に私たちの開発内容について情報を一切伝えずに、私たちの事業所に訪問してもらったのですが、検索結果では、まさに、常本さんが説明したような書き方で特許を取得している例があることがわかり、大変驚くとともに、この人に任せてみようという気になりました。

そのころ、私たちは、訓練用具の改良品を開発中でしたが、すでに既存製品の自社出願が公開されているため、訓練方法の特許を取得することは難しいと認識していました。

そこで、「まずは、改良した訓練用具の特許を取得してほしい」と打診したところ、常本さんから「訓練用具の特許だけでは、せっかく何年も研究して編み出した訓練方法を守ることができないので、訓練用具とそれを使った訓練方法の両方を守れる特許を取得できるようにしましょう」という提案をいただきました。
 
この時、私達はたった一度、改良製品について短い時間説明をしただけで、常本さんが十分な出願書類を書くのは難しいだろうと思いました。そのため、後日事務所にうかがって、改めて詳細な説明をするつもりでした。

しかし、後日事務所に行ってみて、その心配は杞憂だったことを知りました。
すでに、特許を取りたい部分を記載した特許請求の範囲の記載の草案は、訓練用具の特徴を表現するにとどまらず、私が想定していたより高次の上位概念で表現されていて、様々な形態の模倣品をすべて排除できる内容になっていたのです。

その後、国内で特許出願していただき、進歩性について特に指摘されることなく、意図したとおりの内容で、一回の軽微な拒絶対応で特許を取得することができ大変ありがたく思っています。

 並行してPCT国際特許出願を行っていただき、数か国に国内移行手続きを完了したところです。国際調査でも良い結果が得られましたので、今後の活動に弾みがつきそうです。国際出願では、補助金の申請手続きにもご助力いただきありがとうございました。
 
 別件で、マドプロ商標でもお世話になりました。
今後、知的財産を利用した事業を海外に広げていくためには、国際商標や国際特許の取得は「ゴール」ではなく「スタート」であると感じています。今後は、機密保持契約やライセンス契約について、知財をどう使うかに関する、常本さんのより専門的な知識と経験が必要です。むしろ、これから本格的に力をお借りすることになるだろうなと思っています。とてもこころづよいです。

私たちの知財部(特許、商標のご依頼)

 水産生物の養殖事業に用いる素材や技術の研究開発を行っております。
当社が対象とする水産生物は、卵から親のサイズまで成育させる養殖の実現が非常に難しい種なのですが、十数年かけて養殖事業のための素材や技術を確立することに成功しました。

 ある素材や技術を飼育に使用することで生育率が大きく向上したのですが、なぜそうなるのかはうまく説明できないことが多い状況でした。このため、全国的に著名な知財の専門家に相談しても「発明者自身が説明できないのであれば特許にできない」と門前払いになることが多く困っていました。

また、共同研究開発のための協力事業者との契約や、原材料の仕入れ等に関する契約など、取引業者との法務対応のために法律事務所を探していました。できれば、協力事業者や取引業者との契約や訴訟だけでなく、特許や商標の申請まで対応できる事務所を探していましたが、そのような事務所は北海道にはほとんどありませんでした。そんな中、道内で特許の申請を含む知財と法務をワンストップで対応できる法律特許事務所が開設されたということを知り、この事務所とお付き合いするようになりました。

 最初に常本先生とお会いした時には、説明をかなり省いてごく簡単な説明をしただけなのですが、「そうだとすると、次の試行錯誤では〇〇の条件を変えていくことが考えられますね」などと、私が次に説明しようとしていたことを先取りして質問していただくなど、技術内容を正確に把握していただいていることがよく分かりました。この人なら私たちが解明できていない部分も一緒に考えてもらえると直感し、特許申請まで一緒にがんばってもらうことにしました。

 実際、先生の方では、論文等を調査して一つ一つの工程の意義やメカニズムについていくつかの仮説を立てていただき、その中から、私たちの方でこれまでの実験結果をうまく説明できる仮説を再検証する、というスキームを何度か繰り返すことで、その工程が効果にどのように結びつくかのメカニズムを解明していただき、無事特許を申請することができました。
もちろん、ノウハウに関する部分は秘匿できるような配慮も十分していただき、事業を保護するのに効果的な特許になっていたと思います。

先生の仕事の進め方や役割は、まるで私たちの社内の研究開発部門や知財部門であるかのように感じられ、心強い味方を得た気分です。

今後はAIやIoTを活用して養殖事業に用いる素材や技術の研究開発をさらに効率化する予定ですが、先生の一層のご協力を期待しております。